治療費と制度
簡単5ステップ!
タイプ別、
高額療養費の活用法
医療費の自己負担を一定限度に抑える
公的な医療保険のしくみです。
チェック項目 もくじ
STEP3
あなたの加入保険別 準備のアドバイス
健康保険等の
タイプ別・
手続きアドバイス
高額療養費の手続き方法は、加入されている制度によって
違っています。STEP2の結果に応じてご自身の手続きの
アドバイスを確認しましょう。
タイプA
STEP2でア、イ、ウを選んだ方基本的に本人手続きが必要なタイプ
基本的に本人手続きが
必要なタイプ
高額療養費制度を活用するために、基本的にご自身での手続きが必要です。とくに「世帯合算」「処方箋による薬局での薬剤費」などに該当する場合、手続きが必要になってきます。受診してから3~4か月以降に「請求してください」と申請用紙(勧奨状)が送られてくる健康保険等もあります。
出典:
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用されるみなさまへ」
https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf
タイプB
STEP2で
エを選んだ方付加給付制度の有無等によって
手続きが変わるタイプ
付加給付制度の有無等によって
手続きが変わるタイプ
エを選んだ方付加給付制度の有無等によって
手続きが変わるタイプ
加入している健康保険組合に付加給付制度があるか確認してみましょう。保険証を用意して、健康保険組合のホームページや電話で制度の内容を確認することができます。
付加給付制度がある場合
ご自身での手続きは基本的に不要です。
自動的に計算されて後日返金されます(送金先の口座の照会等がある場合もあります)。
付加給付制度がない場合
ご自身での手続きが必要かもしれません。
健康保険組合に手続きを確認してみましょう。
★ 付加給付について詳しくは 高額療養費・付加給付とは へ
タイプC
STEP2で
オを選んだ方基本的に本人手続きが不要な
タイプ・付加給付制度あり
基本的に本人手続きが不要な
タイプ・付加給付制度あり
オを選んだ方基本的に本人手続きが不要な
タイプ・付加給付制度あり
高額療養費の他に、更に自己負担を軽くする制度があります (付加給付)。一部負担金払戻金・家族療養費付加金などの名称の場合もあります。自動的に計算されて後日返金されるので、ご自身での手続きは基本的に不要です。
★ 付加給付について詳しくは 高額療養費・付加給付とは へ
出典:
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用されるみなさまへ」
https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf - 公立学校共済組合
https://www.kouritu.or.jp/kumiai/chiryo/chiryo/index.html
タイプD
STEP1でウ、
STEP2で
カを選んだ方本人手続きが初回のみ必要なタイプ
本人手続きが初回のみ
必要なタイプ
STEP2で
カを選んだ方本人手続きが初回のみ必要なタイプ
窓口での支払いが払い過ぎの場合、受診した月から約4か月後くらいに申請用紙が届きます。初回の申請を行えば、基本的にそれ以降の分は自動的に返金されますので手続き不要です。
出典:
- 東京都後期高齢者医療広域連合
http://www.tokyo-ikiiki.net/easynavi/kyufu/1000525.html
続いて月々にかかるお金を
計算して
戻ってくる医療費が
ないか確認しましょう!
制度を味方に!
医療費にまつわる基礎知識
支出を抑えるために知っておいてほしい
基礎知識をご紹介します。
領収証の見方・
計算方法について
領収証の計算について
いろいろな項目に分かれている領収証。(保険)点数の意味や計算方法などを理解すれば、申請手続きにも役立ちます。
領収証を見るときに知っておきたい医療費のルール
- 領収証は、外来:受診した日ごと、入院:暦の月ごとに発行されます。
- かかった治療費の計算は「保険適用」の医療費を
個人ごと
月ごと
同じ医療機関ごと(ただし、入院と外来は別、医科・歯科は別)
で集計します。
領収証の見方「限度額適用認定証」
を提出している場合
(69歳までの方で、所得区分(エ)の場合)
ピンチアウトして表を拡大する
表を2本の指で触れると拡大できます。
領収証の見方「限度額適用認定証」
を提出していない場合
(69歳までの方の場合)
ピンチアウトして表を拡大する
表を2本の指で触れると拡大できます。
限度額適用認定証とは
医療機関等での窓口の支払いについては、所得に応じた「自己負担限度額」が決まっています。限度額が、どの区分(ア~オ)に該当するかを証明した書類です。保険証と併せて医療機関等の窓口に提示します。申請は加入している制度に確認しましょう。体調がすぐれず、自分で手続きが難しい場合は、代理の方が申請を行うこともできます。
(所得区分については「高額療養費・付加給付とは」もご参照ください。)
なお、今後、マイナンバーカードが保険証としても使えるようになります。マイナンバーカードを病院に持参すると「限度額適用認定証」を持参しなくても、病院での負担は自己負担限度額で済みます。
2021年3月から順次実施予定です。
「高額療養費」・
「付加給付」とは
高額療養費とは?
医療費が高額になると、窓口での自己負担額が多くなり、安心して治療に専念できません。このため、自己負担額を一定限度に抑える仕組みとして高額療養費制度があります。
ひと月ごとの窓口での自己負担の限度額(自己負担限度額)が所得によってあらかじめ決められており、その超えた分が「高額療養費」として支払われます。
所得区分は、次のようにア~オの5区分となっています。
69歳までの方の場合の医療費の自己負担限度額の目安を知る
医療費の自己負担限度額の目安(70歳未満の場合)
適用区分 | 自己負担限度額 | |
---|---|---|
ア |
年収約1,160万円~ 健康保険組合等に加入の方:標準報酬月額83万円以上 ※901万円超 |
252,600円+ (医療費-842,000)×1% |
イ |
年収約770~約1,160万円 健康保険組合等に加入の方:標準報酬月額53万~79万円 ※600万~901万円 |
167,400円+ (医療費-558,000)×1% |
ウ |
年収約370~約770万円 健康保険組合等に加入の方:標準報酬月額28万~50万円 ※210万~600万円 |
80,100円+ (医療費-267,000)×1% |
エ |
年収~約370万円 健康保険組合等に加入の方:標準報酬月額26万円以下 ※210万円以下 |
57,600円 |
オ | 住民税非課税者 | 35,400円 |
例えば、区分(エ)「年収約370万円まで」の方の「自己負担限度額」は、57,600円です。
★ もっと高額療養費について知りたいとき
「がんを学ぶ」https://ganclass.jp/support/medical-cost/hight-cost.php
69歳までの方の場合の医療費の
自己負担限度額の目安を知る
医療費の自己負担限度額の目安(70歳未満の場合)
ア | 適用区分 |
---|---|
年収約1,160万円~ 健康保険組合等に加入の方:標準報酬月額83万円以上 ※901万円超 | |
自己負担限度額 | |
252,600円+ (医療費-842,000)×1% |
イ | 適用区分 |
---|---|
年収約770~約1,160万円 健康保険組合等に加入の方:標準報酬月額53万~79万円 ※600万~901万円 | |
自己負担限度額 | |
167,400円+ (医療費-558,000)×1% |
ウ | 適用区分 |
---|---|
年収約370~約770万円 健康保険組合等に加入の方:標準報酬月額28万~50万円 ※210万~600万円 | |
自己負担限度額 | |
80,100円+ (医療費-267,000)×1% |
エ | 適用区分 |
---|---|
年収~約370万円 健康保険組合等に加入の方:標準報酬月額26万円以下 ※210万円以下 | |
自己負担限度額 | |
57,600円 |
オ | 適用区分 |
---|---|
住民税非課税者 | |
自己負担限度額 | |
35,400円 |
例えば、区分(エ)「年収約370万円まで」の方の「自己負担限度額」は、57,600円です。
★ もっと高額療養費について知りたいとき「がんを学ぶ」
https://ganclass.jp/support/medical-cost/hight-cost.php
付加給付とは?
高額療養費に上乗せして医療費の自己負担分をカバーする制度です。カバーする額は、健康保険等ごとに異なっています。ただし、STEP2のタイプA及びタイプBの一部は付加給付制度はなく、高額療養費制度のみとなります。
自己負担の軽減の仕組み (医療費総額100万円 69歳までの方の場合)
付加給付制度あり (例)自己負担額を1ヶ月2万5000円としている健康保険の場合
自己負担の軽減の仕組み
(医療費総額100万円
69歳までの方の場合)
付加給付制度あり
(例)自己負担額を1ヶ月
2万5000円と
している健康保険の場合
高額療養費の支払いは受診から約3ヶ月後が目安!
窓口で毎月高額な医療費がかかることが事前に分かっている場合は、「限度額適用認定証」の交付を申請しましょう。「限度額適用認定証」を提示すれば、窓口での自己負担はあらかじめ「自己負担限度額」におさえられます。
体調がすぐれず、自分で手続きが難しい場合は、代理の方が申請を行うこともできます。
「世帯合算」高額療養費の請求を行う場合や「限度額適用認定証」を提示せずに受診して高額療養費の請求をする場合は、請求できる期間が2年間なので、忘れず請求しましょう。
出典:
- 協会けんぽ「高額療養費について」
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat620/r306/#q2
「世帯合算」
高額療養費について
「限度額適用認定証」を医療機関等に提出している場合は、窓口での負担はあらかじめ決められた自己負担限度額で済むようになっています。さらに、その医療機関以外でかかった医療費が2万1千円以上であれば、「世帯合算」高額療養費として請求することでその分が戻ってくる場合があります。
「世帯合算」高額療養費は、同じ月内で、1)複数の医療機関にかかった場合など 2)同じ保険に入っている人(本人と被扶養者など)のいずれの場合も対象になります。
詳しくは下のボタンから「がんを学ぶ」サイト内、
「複数の医療機関等の自己負担額の合算 」をご確認下さい。
出典:
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用されるみなさまへ」
https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf
「医療費控除」の活用を
検討しましょう
1年間で医療費がたくさん
かかっている場合、
確定申告の医療費控除を
活用できないか
確認してみましょう
1年間にかかった治療費が高額になっている場合、確定申告を行うことで、所得税が一部戻ってくる場合があります(「医療費控除」)。医療費が戻ってくるのではなく、所得税が軽くなるということです。このため、家族のなかで一番所得が高い方で申請することをオススメします。お問い合わせ先は、お住まいの住所地を管轄する税務署です。
活用のポイント
- 家族分をまとめて申告する(所得の高い人で申告)。
- 交通費(公共交通機関・やむを得ないときのタクシー代)も医療費に含めることができる。
- ドラッグストアで購入した一般の薬(治療または療養に必要なもの)も対象になる。
(⇒確定申告について、詳細はこちら)
加入している民間保険を
確認しましょう
加入している民間保険で
受けられる給付がないか
確認してみましょう
民間の医療保険やがん保険に加入されている方の場合、契約内容によっては、保険適用の治療の他に、保険適用ではない治療も適用対象としていることがあります。どこまでが保障対象となるかなどの条件などについては、保険会社ごと、あるいは商品によって異なります。もし、加入されている民間の保険がある場合は、保険会社に確認してみましょう。
活用のポイント
こんな場合も支払い対象となる場合があります。
- 大腸内視鏡検査でポリープが見つかってその場で切除した。
- 温熱治療(ハイパーサーミア)を受けている。
治療中の仕事や子育て、
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